
第11回ブルーオーシャン・リーダーズ
コミュニティミーティング
【実施概要】
●日時:2024年12月13日(金)13:30~16:30
●開催場所:LMJ東京研修センター
●アジェンダ:挨拶/新規会員紹介/ゲスト講演/分科会進捗発表/交流会
●参加人数:会場参加者約65名 オンライン参加者約25名 計約90名
【ゲスト講演】
講演者:サラヤ株式会社様
●「サステナブルなデザイン開発の取組」
サステナブルデザイン開発センターID課 担当課長 深澤 恒正 様
●「素材開発の取組」
商品開発本部 バイオケミカル研究所 ナチュラルプロダクツG グループ長 荒木 道陽 様
●「コールドサプライチェーンの取組」
海外事業本部 海外営業部 部長 下平 大史 様
コミュニティミーティングレポート
ゲスト講演
ゲスト講演者として、サラヤ株式会社様より、サステナブル領域における自社の取り組みについて、「デザイン開発」「素材開発」「コールドサプライチェーン」の3つのテーマをお話しいただきました。参加者からの質疑応答では、生分解性容器の可能性や国内の小規模加工業者への影響など、さまざまな視点から質問や意見が出されました。
講演
「サステナブルなデザイン開発の取組」
サラヤ株式会社では、2025年度までに容器プラスチック使用量の累積25%以上削減を3R+1を中心に実現を目指す。
また万博展示に向けて例えば、筐体やノズルに海洋プラスチック配合材料を使用した消毒ディスペンサーを開発中(TerraCycle Japan合同会社と協業)。
海洋プラスチックの活用には独自のノウハウが必要となり、通常のプラスチックに少量の海洋プラスチックを混ぜる形が現実的だが、トライ&エラーを繰り返して積極的に活用を目指したい。
「素材開発の取組」
サラヤ株式会社では、「人と地球にやさしい」かつ高い生分解性をコンセプトにしたヤシノミ洗剤を筆頭に、社会的課題の解決に向けた商品開発を続けてきた。
1997年から研究している、微生物を活用しパーム油や砂糖を原料にした天然の界面活性剤「SOFORO」を活用した「Happy Elephant洗たくパウダー」は、洗濯用として日本で初めてRSPO認証を取得した。
SOFOROの応用研究では、生体適合性が高い特長を活かし、大阪大学と協業し再生医療分野にも研究を進めている。
「コールドサプライチェーンの取組」
サラヤ株式会社では、食品のコールドチェーンに必要な製氷、凍結、包装、輸送技術を他社とも協業しワンストップで提供することで地方創生に取り組んでいる。
高知県の水産加工からスタートしたこの取り組みは一次産業にとどまらず、食品加工、外食、量販と様々な事業、更には海外にまで拡大している。
海外の取り組み例として、カンボジアにおいてはティラピアの養殖・加工を高度化することで生食を可能にした。またケニアにおいては陸上養殖された水産物を自社施設で加工、液体急速凍結機ラピッドフリーザーで品質を落とすことなく冷凍し、小売店に卸すビジネスをスタートしている。

分科会進捗発表

分科会③:
ブルーカーボンの普及促進と関連商品・産業の創出
各企業・団体の藻場再生の取り組みをマップ作成、進捗報告・ゲスト講演など
藻場再生の取り組みで蓄積したデータを活用して、可視化を目指す
株式会社WMI 伊藤様

分科会⑤:
「海からの観光」の新事業創造と地域創生
漁港の遊休施設活用ツール他、実証実験に向けて準備中
新たに、企業参加型の海プラ清掃・視察プログラム、企業向け研修プログラムなど
アスクル株式会社 小竹様

分科会⑦:
海洋保全を加速させるソーシャルコミュニケーション
「あおいほしのあおいうみ」書籍をベースとした教育プログラムの検討
キャッチコピー「#ThankBlue」を体現する水産廃棄物を活用したグッズ開発など
フェリックス・パートナーズ株式会社 木暮様
株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング 土合様

分科会①:
海洋プラスティック回収手段の確立と再資源化の加速
小さなプラごみを楽しく拾える新しいビーチクリーンモビリティの開発など
ヤマハ発動機株式会社 臼井様
日本発条株式会社 有吉様

分科会②:
持続可能な水産資源管理とサプライチェーンの進化
違法漁業を判別する、日本版トレーサビリティ認定の検討・情報収集など
アビームコンサルティング株式会社 佐野様
交流会

分科会の進捗発表後には交流会を行いました。2024年最後となる交流会では、動き出した共創アクションの情報交換など、各社が明日からの活動をより良いものとするためのヒントを得る場となり、時間を延長するほどの活発な情報交換の場となりました。
最後に
第11回となる今回は、オフライン・オンライン合わせて約90名近くの方にご参加いただく、大規模な実施となりました。
ゲストスピーチについては、自社技術を活かした環境施策の事業化など、将来への期待感が高まる貴重な内容だったとの声が多く聞かれました。
また、分科会進捗発表では、試作機をはじめ、具体的なアクションが進み始めたことも確認でき、2025年につながるる刺激的な会となりました。
BOIコミュニティへの参加にご興味、ご関心をお持ちの企業/団体様がいらっしゃいましたら、是非BOI事務局までご連絡いただけますと幸いです。
info@blueocean-initiative.or.jp
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。