ソーシャル・
コミュニケーション
活用した環境教育プログラム開発
海について楽しく学べる本を活用し
海洋リテラシーを高める教育プログラムを開発
全国の教育現場へと広がるソーシャルビジネスに
SDGs14「海の豊かさを守ろう」を中心テーマに、誰もが海について楽しく学べるビジュアルブック「あおいほしのあおいうみ」。イラストや写真など様々な表現方法で、海への好奇心を育むことができるこの本を活用して、環境教育プログラムの開発に取り組んでいるプロジェクトです。
対象となるのは日本全国の小学校~中・高校。探究学習の授業などで取り上げられることの多いSDGsの中でも、海に囲まれた日本では海洋リテラシー教育は重要。日本から世界に発信できる環境教育プログラムを開発し、そのプログラムを日本全国の教育現場へと広げていくこと。また、このプロジェクトをソーシャルビジネスとして持続可能なものにしていくことを目指しています。
OUR CHALLENGES
解決したい課題

若年層を中心に広がる
海への無関心を払拭
海洋リテラシーを高めることで
海と共に暮らしてきた日本における
社会課題意識向上の第一歩になれば
海洋が、豊かな生物多様性と生態系を支えているなど、海洋リテラシーには7つの基本原則があります。私たちの暮らしを支えてくれている豊かな海。海洋国家である日本ですが、特に若い世代を中心に、海に対して強い関心を持たない子どもが増えており、心理的にも物理的にも海との距離が遠くなっています。47都道府県の中で海に接している都道府県が39もあるという海洋国家だからこそ、海は環境問題を考える時に日本人が自分ごとにしやすいテーマ。日本全国の小学校~中・高校の教育現場で海洋問題を学ぶことを通して、日本全体の環境意識向上に繋がっていけばと考えています。海がきれいになって、海から魚たちから「ありがとう」と言われるような、小さなひとつの行動を起こすきっかけになることを願って。
PROGRESS OF THE PROJECT
プロジェクトの進捗

8つの企業・団体が集結
得意分野を活かした
共創プロジェクトが始動
一般社団法人 Think the Earthが編集・制作を進めていた「あおいほしのあおいうみ」。分科会メンバーであるフェリックス・パートナーズ株式会社を中心に、このビジュアルブックを活用した環境教育プログラムの開発を企画しました。教育機関と強いパイプを持つ参加企業が、パイロット校となる学校と繋げることでプロジェクトを推進。将来的な全国展開を視野にいれた、共創プロジェクトが始動しました。

パイロット校となる
複数の学校や自治体と
実施に向けて意見交換
環境教育プログラムの開発を目指し、小・中・高校のパイロット校の先生方の授業を参考に、モデル授業の構築に着手。パイロット校の候補として、海隣接モデルでは佐賀県唐津市内の学校、都市型モデルでは私立小学校、公立中学校、海なし県モデルでは奈良県生駒市とのコミュニケーションを始めています。こうした様々な教育関係者とコミュニケーションを取りながら、環境教育プログラム実現に向けての意見交換を積極的に行なっています。

冬休みの課題として
本を用いた授業を実施
生徒の自発的行動を促す
早稲田佐賀高等学校で環境問題などに取り組んでいるサステナブル・クラブで、「あおいほしのあおいうみ」を活用した授業を展開していただきました。冬休みの課題としてこの本を講読し、興味を持った内容を生徒それぞれが発表しながら討論会を行いました。海に隣接した地域ならではと言えるかもしれませんが、食害魚について関心を示した生徒が多く、今後対馬市の生産者などととも連携しながら、積極的な取り組みを実践されていくそうです。
唐津市において2026年に世界海洋プラスチックセンター(仮称)がオープンするのを前に、2025年1月30日に開催された海洋環境国際シンポジウムにおいて、早稲田佐賀高等学校のこれまでの取組みに関する発表が行われました。
※写真は、早稲田佐賀高等学校 サステナブル・クラブのパネル展示
INTERVIEW
インタビュー


2025大阪・関西万博での発表を経て
目指すはソーシャルビジネスの確立
BOIの中で最も多い8つの企業・団体が共創するプロジェクトの中心となるのは、海について楽しく学べるビジュアルブック「あおいほしのあおいうみ」。書籍の企画・制作を担当する一般社団法人 Think the Earthの上田さんは、今回のプロジェクトの利点として、教育現場からのリアルなフィードバックをあげる。「書籍を届けた学校からはアンケートでの実施報告や感想は得られますが、リアルな意見交換の機会はなかなか無く、とても貴重なのです。プロジェクトを通して直接話ができることは、教育現場の今の課題を知ることができ、具体的なサポートのアイデアを考える上で、とても重要です。そのような場を繋げてくれる企業と共創しているからこそ、実現できることだと感じています」。書籍を基にした教育プログラムの開発、それを実践する教育関係者の紹介・推進、フィードバックを受けての改善など、各社・団体がそれぞれの役割を担いながらプロジェクト実現に向けて動きだしている。
上田さんとともにプロジェクトを企画されているのが、フェリックス・パートナーズ株式会社の木暮さんで、発足から段階を踏んだ推進に尽力されている中心メンバー。「BOIでは、2025大阪・関西万博で発表の場が用意されていますので、パイロット校の生徒さんを招いて授業の成果発表会を検討しています。この万博での発表をひと区切りにして、日本全国に広げていける教育プロジェクトのベースを確立できたらと思います」。プロジェクトの最終目標である、日本から世界に発信できる環境教育プログラムの実現に向けて、課題となるのは継続できる仕組みづくりとなる。「プロジェクトの継続には、ビジネス的な観点は欠かせません。企業からの協賛はもちろんですが、私はこのプロジェクトを通して新たな社会的価値を生み出し、ソーシャルビジネスとして確立していくことが目標です」。プロジェクトはまだ始動したばかり。高い理想の実現に向けて、複数企業・団体による共創による取り組みは続いていく。

フェリックス・パートナーズ株式会社
専務取締役 木暮 淳子
一般社団法人 Think the Earth
理事 上田 壮一
MEMBER
メンバー

株式会社 ピリカは、あらゆる環境問題を科学技術の力で克服することを目指している。

サステナビリティ・サーキュラーエコノミー・金融投資など幅広い分野でのウェブメディアを企画・運営。

天然の木粉やでん粉等のバイオマス粉体と生分解性ポリマーなどを溶融複合化した環境プラスチック材料を開発している。

クリエイティブの力によって、企業、行政、教育関係者など多種多様なセクターと共に新たな海洋教育プログラムの開発を目指す。


長崎県対馬市と2021年にSDGs連携協定を締結。サーキュラーエコノミーの活性化や海洋プラスチック対策の推進に取り組んでいる。

サラヤは、「衛生・環境・健康」を企業理念に、持続可能な社会の実現を目指している。

「社会的価値」と「経済的価値」を同時に実現するイノベーティブな考え方をテーマに、企業の組織開発と人財育成研修・キャリア支援を手がける。
COMPANY
企業名
株式会社 ピリカは、あらゆる環境問題を科学技術の力で克服することを目指しています。その一歩目として、ごみの自然界流出問題に注力。提供するごみ拾いアプリ「SNSピリカ」を通じて世界130以上の国と地域から累計3.5億個以上のごみが回収されています。ごみ分布調査サービス「タカノメ」では、スマートフォンによる撮影画像をAI等により解析、市中のごみの分布状況を地図に可視化、ごみ問題の対策に活用されています。その他、ごみの流出実態調査や対策、再資源化などのコンサルティング、調査データの公表なども行っています。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
“Publishing a Better Future”(よりよい未来を、みんなに届ける)をコンセプトに、サステナビリティ・サーキュラーエコノミー・金融投資など幅広い分野でのウェブメディアを企画・運営しています。主要メディアの「IDEAS FOR GOOD」は、海洋課題を含む幅広い環境・社会課題をクリエイティブに解決する国内外のアイデアや取り組みを掲載しています。また、「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」はSDGsやサステナビリティ、CSVやESGの視点から自治体様・企業様への事業伴走支援を行っています。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
アイ-コンポロジーは、天然の木粉やでん粉等のバイオマス粉体と生分解性ポリマーなどを溶融複合化した環境プラスチック材料を開発しているスタートアップ企業です。BOIでは、海洋でバクテリアによって完全生分解しマイクロプラスチックを残さない製品試作開発を行っています。浮遊フロートやパイプも作っています。
日本がめざす次世代の「バイオエコノミー社会」「ブルーオーシャン」に、オープンイノベーションで技術伝承を行い、日本のプレゼンスを上げたいと思っています。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
クリエイティブの力で社会・環境問題への無関心を好奇心に変え、持続可能な社会づくりを担う人や企業を育てることを目標に2001年に設立。2017年に教育支援活動SDGs for Schoolプロジェクトを開始し、書籍『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』を1000校以上、全国の小中高へ寄贈。2024年には「海」について楽しく学ぶ書籍『あおいほしのあおいうみ』を制作し、現在は企業、行政、教育関係者など多種多様なセクターと共に新たな海洋教育プログラムの開発を目指している。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
アスクルは、オフィス用品や生活雑貨など多彩なラインアップの商品を、事業者及び個人に販売する、インターネット通販を事業とする企業です。サステナビリティの取り組みとして環境への配慮や地域貢献にも力を入れており、日本の課題先進地域である長崎県対馬市と2021年にSDGs連携協定を締結。サーキュラーエコノミーの活性化や海洋プラスチック対策の推進に取り組んでいます。対馬市をきっかけに、社会課題解決につながる商品やサービスをアスクルのステークホルダーの皆さまとつくり、ビジネスと社会課題解決を両立していきます。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
サラヤは、「衛生・環境・健康」を企業理念に、持続可能な社会の実現を目指しています。環境負荷の低減を目指し、海洋プラスチック問題への対応として製品開発にリサイクル素材や生分解性の高い新素材を活用し、プラスチック資源削減に向けた活動を推進しています。ブルーオーシャン・イニシアチブの理念に共鳴し、海洋環境保全に向けた様々なステークホルダーとの共創を強化するとともに、大阪・関西万博のブルーオーシャン・ドームを応援。未来の世代へ豊かな海を引き継ぐため、持続可能な取り組みを続けています。
PROJECT
プロジェクト
COMPANY
企業名
企業の組織開発と人財育成研修・キャリア支援を手がけています。経営人財育成プログラムの一つに、「社会的価値」と「経済的価値」の両方を同時に実現するイノベーティブな考え方をテーマにしたものも実施しています。ケースとして離島でのフィールドワークを行い、様々な社会課題を実際に体感する機会を提供しています。そこで直面したさまざまな海の課題に対し、何か実際に社会に貢献できることがないかとBOIでの活動を始めました。この活動を通して、海を起点にした環境保全に関して、環境教育の分野から情報発信したいと考えています。
PROJECT
プロジェクト
REPORTS
活動レポート

第12回ブルーオーシャン・リーダーズ
コミュニティミーティング
【実施概要】●日時:2025年2月14日(金)13:30~17:00●開催場所:YAMAHA MOTOR Regenerative Lab(リジェラボ)●アジェンダ:挨拶/新規会員紹介/リジェラボ・取組みご紹介/ゲスト講 […]

第11回ブルーオーシャン・リーダーズ
コミュニティミーティング
【実施概要】●日時:2024年12月13日(金)13:30~16:30●開催場所:LMJ東京研修センター●アジェンダ:挨拶/新規会員紹介/ゲスト講演/分科会進捗発表/交流会●参加人数:会場参加者約65名 オンライン参加者 […]

ResorTech EXPO 2024
in Okinawaに登壇
2024年11月15日、ResorTech EXPO in Okinawa(リゾテックエキスポ)にて、アビームコンサルティング株式会社、一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブの2社は「デジタルで捉える海とその課題、デ […]

第10回ブルーオーシャン・リーダーズ
コミュニティミーティング
【実施概要】●日時:2024年9月13日(金)13:30〜16:30●開催場所:LMJ東京研修センター●アジェンダ:挨拶/新規会員紹介/ゲスト講演/分科会進捗発表/交流会●参加人数:会場参加者約60名 オンライン参加者約 […]

2024年6月開講「対馬ブルーカレッジ:次世代海業創出プロジェクト研究」において、B O I が協力致します。
2024年5月14日、対馬市交流センターにて、対馬市、サラヤ株式会社、一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブ、学校法人先端教育機構事業構想大学院大学の4者は、対馬市域の発展や海洋問題解決を目的に「対馬ブルーカレッジ: […]

第9回ブルーオーシャン・イニシアチブ
コミュニティミーティング開催
【実施概要】●日時:2024年5月10日(金)13:30〜16:30●開催場所:事業構想大学院大学 東京校 別館●アジェンダ:挨拶/新規会員紹介/ゲスト講演/分科会/交流会●参加人数:会場参加者約70名 オンライン参加者 […]

第8回ブルーオーシャン・イニシアチブ
コミュニティミーティング開催
開会の挨拶では、代島代表理事から参加のお礼をお伝えすると共に、前回のコミュニティイベントの振り返り、来る大阪・関西万博において、共創アクションの成果発表機会創出に向けての意気込みを述べ、今後の予定として日経SDGsフェス […]

第7回ブルーオーシャン・イニシアチブ
コミュニティミーティング開催
開会の挨拶では、日経ブルーオーシャン・フォーラム(12月4日)登壇の報告を参加者に行いました。続いて、初参加の会員企業(大和ハウス工業株式会社、 公益財団法人日本セーリング連盟)からのご挨拶、並びに見学での参加企業/団体 […]

第6回ブルーオーシャン・イニシアチブ
コミュニティミーティング開催
続いて、初参加の会員企業(大日本印刷株式会社、株式会社INFLUX)からのご挨拶、並びに見学での参加企業/団体のご紹介を行いました。 次に、お一人目のゲスト講演者として、大阪府環境農林水産部環境保全課環境計画グループ総括 […]