第10回ブルーオーシャン・リーダーズ コミュニティミーティング

2024/9/13

【実施概要】

【ゲスト講演】

コミュニティミーティングレポート

ゲスト講演

ゲスト講演者として、九州大学 浅海底フロンティア研究センター、九州大学 大学院の菅様より「環境と調和した海域利用のための海域情報プラットフォームの必要性」をテーマにお話しいただきました。参加者からの質疑応答では、測量による海中・海底のゴーストギアの捜索可否や、海水温の上昇による環境変化など、さまざまな視点からの質問や意見が出されました。

講演

-海底地形は惑星(火星)の表面よりも地図化が遅れている。海域利用を促進するためには、まず海をもっと知ることが必要。
-水中ではGPSが使用できないため現在地の確認が困難だったが、海底地形図の作成によって、地形図を参照しながら潜水調査や水中ドローン調査が可能になった。
-人里に近い沿岸域であっても科学的知見はきわめて少なく、特に沿岸浅海域は開発の影響が及びやすいことから、探索・研究が急務であるとともに、様々な立場の人が海域利用計画を作成する必要がある。
-能登半島地震による海岸の隆起の影響で漁船の航行の妨げになる障害物や危険な場所が発生していないか調査した結果、大きな障害物はなく漁船の航行に支障ない水深があることがわかった。
https://isgs.kyushu-u.ac.jp/~seafloor/noto/
-地形図の無い海域で高解像度の海底地形図を作成し、その上にさらに様々な海域情報の可視化・一元化をすることで、“海域情報プラットフォーム”の構築を目指している。海の中に多様性・地域性があることを多くの方に知っていただきたい。

九州大学 浅海底フロンティア研究センター センター長
九州大学大学院 地球社会統合科学部/共創学部教授 菅浩伸様

分科会進捗発表

分科会⑦:
海洋保全を加速させるソーシャルコミュニケーション

ポジティブなアプローチによる海洋問題の自分ゴト化を目指す 「#thankBLUE」をキャッチコピーとしたアクション・「あおいほしのあおいうみ」書籍をベースとしたムーブメント開発の企画 など

ハーチ株式会社 大石竜平様
一般社団法人Think the Earth 笹尾実和子様

分科会⑤:
「海からの観光」の新事業創造と地域創生

漁港の遊休施設活用・人材を活用したビジネス展開・水中ドローンを活用したイベント・企業向けのキャリア研修の企画 など

フェリックス・パートナーズ株式会社 木暮淳子様

分科会③:
ブルーカーボンの普及促進と関連商品・産業の創出

藻場造成の取り組みをしている企業・団体のマップを作成した上で各社のリソースの棚卸・事例をリサーチしながら共創アクションの検討 など

一般社団法人マリンハビタット壱岐 代表理事 田山久倫様

分科会②:
持続可能な水産資源管理とサプライチェーンの進化

水産物の冷凍加工プロジェクト・水産物トレーサビリティの日本版の検討・魚粉を使わない養殖プロジェクトの検討 など

株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング
代表取締役社長 津田祐樹様

分科会①:
海洋プラスティック回収手段の確立と再資源化の加速

分科会①で目指したい方向(旗印)・各社が起こしたいアクション・課題解決に向けた具体的アクション・amuの取組の紹介 など

TerraCycle Japan合同会社 吉野久子様
amu株式会社 谷川ゆりか様

交流会

分科会の進捗発表後には交流会を行いました。交流会では、各社が明日からの活動をより良いものとするためのヒントを得る意見・情報交換の場となりました。

最後に

第10回となる今回は、オフライン・オンライン合わせて約90名以上の方にご参加いただく、大規模な実施となりました。
ゲストスピーチについては、海底地形図の重要性への気づきや、将来への期待感の高まる貴重な内容だったとの声が多く聞かれました。
また、分科会進捗発表では、各分科会の現在の取り組みについて確認でき、そこから新たな気づきも生まれる刺激的な会となりました。

BOIコミュニティへの参加にご興味、ご関心をお持ちの企業/団体様がいらっしゃいましたら、是非BOI事務局までご連絡いただけますと幸いです。
info@blueocean-initiative.or.jp
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。